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#01 はじめに

企画者レポート(全9回)

2020年11月下旬,パレイドリアン「聴衆のいない演奏会ー転倒する<作曲・演奏・聴取>」をトーキョーアーツアンドスペース本郷(以下,TOKAS)で実施した。

 

「聴衆の〜」はTOKASの公募事業であるOPEN SITE5のdot部門に応募した企画であり,採択され実施に至った。実験的な試みが歓迎される稀有な公募であり,特にdot部門は入場料を徴収しないイベントであることが最初から決められているため,より挑戦的な内容を提案できると考えた。

 

今回,“ワークショップ” に対して私なりに真っ向から取り組み,且つ音楽さらに西洋音楽の歴史の延長上に位置し,現在進行形の音楽(現代音楽と呼ばれることが多い)を扱うことを試みた。このような音楽ワークショップに関して,約3年前の2017年にワークショップというものについて教育機関で学びたい,という想いだけで大学院に入学した頃から頭にあったのだが,音楽の要素だけでは何かが足りない,と漠然と考えていた。

 

2020年1月下旬。修士論文の提出を終え,散らかった院生室の机を片付けながら,たまたま同じ日に院生室にいた同じ研究室の博士後期課程の先輩に,なぜだか「音楽のワークショップを作りたいんですよね~」と口走った。その話に,これまたなぜだか先輩は「面白そうですね」と興味を示した。先輩は学習環境デザインを研究する,謂わばコミュニティ研究のスペシャリストである。大学図書館員として大学生を対象にした学習系ワークショップのデザイン経験も豊富だった。

 

私は先輩が前のめりになったのを見逃さなかった。立ち話はそのまま熱を帯びたディスカッションへとなだれ込み,その時点でTOKASでの実施を確信。そして3年前から「音楽ワークショップを作るならこの音楽家」と決めていた作曲家と先輩を引き合わすことを決意した。

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